上海
長江デルタの中心的な都市。
長江デルタとは、上海市を中心に江蘇省、浙江省の主要15 都市で形成されている経済圏のことであり、中国GDPの約1/4を占める巨大市場です。
沿海都市部の1,000万人が平均年収5万元(75万円)以上の富裕層で、このエリアには、高額所得者や外国人約2億人が住んでいると言われています。
また、来る2010年には、世界博覧会(万博)が上海で開催されることが決定している為、2008年の北京五輪に続いて中国の国際的な地位を向上させるとともに、今後、上海の更なる発展が注目されています。
上海の言語
地元で一般的に使われているのは「上海話(上海語)」ですが、公式な場では、中国の公用語「普通話」が用いられています。
上海の歴史・文化
上海は、古く唐の時代(7~10世紀)から貿易港として栄え、13世紀末に上海県が築かれました。
19世紀中頃からイギリス、アメリカ、フランス、日本などの列強の租界(海外法権区域であった外国人居留地)に分断され、幾多の歴史の荒波にもまれ、発展してきました。
意外と浅い上海の歴史ですが、昔から様々な国、地方の影響を受けてきた為、文化や建築物については、中国らしさを残しつつも、外国や他地方の影響が多く見られます。
食の面から見ても、上海には各国料理や中国各地の料理のレストランが溢れ、バラエティーに富んでいる為、厭きることがなく、比較的快適に生活出来る環境です。
上海の交通

一昔前の上海は、地下鉄路線が少なく、日本人にとっては不便に感じることがありましたが、2008年3月現在、地下鉄は1号線~9号線まで9ラインが運行しており、各エリアへのアクセスが大変便利になりました。10号線~13号線までも既に着工されており、今後ますます便利になるでしょう。
地下鉄料金は距離により異なりますが、なんといっても、交通渋滞の多い上海で生活する人々にとっては、交通渋滞を避けられるというメリットは大きく、今や市民の足として定着しています。

バスは市内のいたる所を走っており、料金も安い為、ローカルの人たちにとっては、地下鉄以上に欠かせない足です。ただし、その多過ぎる路線は、外国人にとっては、大変複雑で分かりにくく、利用し辛いというデメリットもありますが、それに慣れれば大変便利な交通手段だと言えるでしょう。

日本と比べ料金もお手頃で、路線が複雑な地下鉄・バスと比べ、目的地まで直で辿り着けるという安心感から、外国人にとっては気軽に利用出来る交通手段の1つですが、上海の状況を把握し始め、現地の金銭感覚に慣れてくると、割高に感じることもあります。
タクシーを拾う場合には、日本と同様、路上で手を挙げれば止まってくれます。
料金も、日本と同様メーター制で距離毎に料金が加算されていきます。
また、日本に比べて、多数のタクシーが走っていますが、タクシー会社によってドライバーのサービス・教育等は異なります。出来れば、安心出来る大手タクシー会社の利用をお勧めします。
余談ですが、領収書には支払料金や乗下車日時、車輌ナンバー、走行距離などの情報が記載されており、タクシー会社へのクレーム、忘れ物や事故などのトラブルが発生した場合の問い合わせの際には、領収書の情報が必要となりますので、日頃から、車を降りる際には領収書をもらう習慣をつけるようにしましょう。
上海の住宅

上海の住宅は、一般の人が住むローカルアパートから高所得者層や外国人が住む高級マンションまで様々な種類の物件があります。
ローカルアパートの場合、家賃は安い物件が多いですが、それなりにセキュリティーや設備面でのトラブル、家主さんとのトラブルも多く見受けられます。
しかし、中には良い物件も意外とあり、最近では外国人の方でもローカルアパートに住むケースが増えてきました。
高級マンションの場合、敷地内にプールやテニスコート、スポーツジムなどを完備しているようなサービス・アパートメントもあり、外国人が住むにあたって満足のいく設備が整っていますが、やはり家賃は高くなります。
上海には、このような様々なタイプの物件がありますが、その中から自分のライフスタイルに合った、納得のいく住宅選びをされることをお勧めします。
これらのことを総合的にみても、上海は日本人にとって、大変便利で住み易い都市といえるでしょう。